2009年12月27日日曜日

「怪奇現象」について

お得意さまより、「怪奇現象発生」との報告を受けて調査を行った。ある日突然装置が暴走して不調チェックも行わず製品を出荷してしまったため、大クレームを引き起こしたらしい。また、その工場の電話などによく分からない人の声が入ってくるらしい。
おそらくだが、「無線障害」ではなかろうかと思う。再現をさせるためアマチュア無線をその工場へ持っていき、7MHzから28MHzのAM波・SSB波にて実験を行った(声が直接電話に乗ったのなら、AM波系統と考えられるから)。再現できなかった。近所に迷惑をかけるといけないので、たぶんだが、ダミーロードを出力に接続したのと、出力を抑制したためと考えている。アンテナを接続してもっと出力をあげれば再現できたかもしれない。でも他の製品の装置に影響があると不味いので、ここまでの実験とした。
その他の調査結果として「S相とアース線との間の電圧(対地電圧)が80Vであった」「絶縁トランス→ノイズフィルタ→シーケンサの接続になっていたが、ノイズフィルタの接続が、トランス側がINでシーケンサ側がOUTになっていた」
対地電圧が発生していたのは単にアースが取れていなかったのが原因。電源側のファクトライン接続点のジョイントがうまく締まっていなかったので、これを閉めたら電圧2Vになった。ノイズフィルタは基本的にOUT側(コンデンサが2個直列接続になっていて、その接続点にアースがつながっている構成)がノイズ源、IN側にはノイズを送らない構造となっている。この接続方法だと、シーケンサがノイズ源で電源側にノイズを送らないという思想に設計されている。たぶん意図としては電源側のノイズをシーケンサに送らないためではないのだろうか。接続方法が逆と思う。工作機メーカの意図を知りたいものである。たぶん何百台もお得意さまの会社にこの工作機を納品しているため、正規の方向に変えるのはかなりの費用を要するので、なんだかんだと理屈をこねて「自分は正しい」と主張するのであろうけれど。
ノイズシミュレータのレンタルを依頼したので、来年早々には再度実験を行う予定である。
町の電気屋さんの仕事内容の一部分の紹介でした。

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